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こんにちは。羽生リボン歯科・矯正歯科 歯科医師の森です。
先日、群馬県の岩宿遺跡に行ってきました。(羽生の医院から、車で1時間程度です)
ここは、昭和20年代に旧石器時代の石器が発見された遺跡として有名です。
いままで日本列島には縄文時代より前の文化は存在していないと思われていましたが、
この遺跡の発見により旧石器時代の存在が初めて科学的に証明され、全国の発掘調査の先駆けとなりました。
当時名もなきサラリーマンであった相沢 忠洋さんが独学での考古研究の末、
日本初の石器を発見したというストーリーも、どこかロマンを感じさせます。
......ただ、天候が悪かったのと、コロナの影響のせいか、お客さんは自分一人でほぼ貸し切り状態でした......。
こんな素晴らしいところなのに.........。考古学に興味のある方は是非一度見学してみてください。
※あと、全然関係ないですが、近くに(車で15~20分)動物園があるので、
時間があれば寄ってみるのもおすすめです。(なんと入場無料!)
ライオンが想像以上にムキムキでした。
......ここで話を終えてもいいですが、味気ないので、今回も歯科的な話を少しします。
岩宿博物館を含めて、全国にはいろんな博物館がありますが、もちろん歯科に関するものもあります。
おすすめなのは横浜にある、
神奈川県歯科医師会・保健センター7階の「歯の博物館」ですね。(なんと入場無料!)
横浜は近代西洋歯科医学の発祥の地と言われ、
イーストレイクを始め、多くの外国人歯科医師が西洋歯科医学を伝えたことで
日本の歯科医療が大幅にアップデートされました。あの福沢諭吉もここで治療を受けていたそうです。
江戸時代の治療の様子やお歯黒の歴史、治療機器の変遷など、
歯科医療従事者なら興味を惹かれる内容ばかりですので、一見の価値ありだと思います。
(現在はコロナの影響で、休館中とのことです。残念です!)
みなさんご存じの初代アメリカ大統領 ジョージ・ワシントンですが、
若いころから歯が悪く、大統領に就任した50代後半には総入れ歯でした。
当時の総入れ歯はスプリング式(バネの力で固定するだけ)で見た目だけを良くするものだったため、
食事は全くできませんでした。
1ドル紙幣にも描かれている肖像画ですが、やや硬い表情をしているのは
「口からバネの入れ歯が飛び出さないようにしているから」と言われています。
日本ではなんと室町時代から入れ歯が作られていたらしく、素材は木ですが現在とほぼ同じデザインで設計されており、
きちんと噛める入れ歯だったみたいです。総入れ歯に関しては西洋に比べると日本は技術が進んでいたんですね。
偉大な先人たちのおかげで、現代に生きる私たちは快適に治療を受けやすくなりました。
麻酔もなかった時代は、激痛に耐えながら抜歯を行うしかなかったことを考えると、とてもいい時代だと思います。
しかしながら、治療が遅れたり、一度病気が重症になってしまったりすると、現代の医学でも治せないケースもあるのが現状です。
過去の歴史を振り返っても、やはり、予防に勝る治療はありません。
日々のセルフケアと定期的な検診を続けることが、健康を維持する最強の方法ですので、
普段の生活習慣を見直すことを強くおすすめします。
何かお困りのことがございましたら、当院まで遠慮なくお申し付けください。